シュンの日記なページ

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サッカーという劇場

 ポルトガルのサッカーが好きだけど、デンマークのサッカーもずっと好きである。横パスがほとんどなく、斜めにパスを送ることにより、どんな場所でもどんな局面でもトライアングルを作ってゆき、ボールポゼションを多くする。そのためには複数パスコースを作るための惜しみないフリーランニングと、一瞬の判断力を要するのだが、この完成度が高いと、それだけでため息が出るほどサッカーは美しいスポーツと化してしまう。浦和のいいときはこれに近いところにゆけるんだけれど、デンマークは終始これができているチーム、ということで、ユーロの影響でJに戻れなくなりそうな感覚が怖い。
 スウェーデンの国技はサッカーであり、代表選手の中には六部リーグ出身までいる。大体6部リーグがあるっていうだけで、国を挙げてのサッカー好きがばれてしまうのだが、ポルトガルの人々にもスウェーデン・サポがその礼儀正しさと陽気さとでもって、最も好感を得ているのだそうだ。国技はそうでなくてはいけない。日本の国技みたいに宗教国家の看板みたいなものであってはならないのだ。
 で、テープ残量がなくなり、録画が途切れたため、途中からイタリア-ブルガリア戦のビデオに切り替えた。ロスタイムでゴール、その瞬間デンマークスウェーデンの引き分けがほぼ決まりかけていた(それとももう決まっていたのか?)により、泣き崩れる得点者のカッサーノ。なんだか悲しい。ぼくはイタリア代表はずっと嫌いだけれど、こんな局面はやはりなんともさびしい。
 でもデンマークスウェーデンも地味ながら素晴らしい試合を、いや素晴らしい試合しかしなかったんだから決勝へ進出する権限があるのだ。イタリア以外なんとなく地味目のブロックだったけれど、ある意味最も劇的な予選リーグだったとも言えるのである。